木曽駒ヶ岳, 宝剣岳 登山2日目 宝剣岳で岩登り
中央アルプスの千畳敷カールからその勇姿を眺めることができる宝剣岳(2,931m)。
江戸時代には錫杖岳(しゃくじょうだけ)と呼ばれ、その後剣ヶ峰(けんがみね)とも呼ばれていた。
先端が尖った見事な三角錐の山容をしており、登るルートは初心者を寄せ付けない鎖場の連続である。
この宝剣岳へのアクセスは木曽駒ヶ岳と同様、
管ノ台バスセンターからバスで30分、しらび平駅からロープウェイで7分すれば、あっというまに標高2,640mの千畳敷まで行けてしまう。
(バス、ロープウェイは大人往復で4,200円)
そのため、関東・関西・名古屋方面から日帰りで行ける山ですが、今回はあえてテント泊でまったり登山してみた。
ヤマレコやYAMAP、ライブカメラで登山道の状況を確認してから装備を整えましょう。
それでは登山情報をお伝えします!
宝剣岳 登山情報
山名:宝剣岳(ほうけんだけ)
標高 2,931 m
場所:長野県上松町・大桑村・駒ヶ根市・宮田村
宝剣岳のコース
- 乗越浄土コース 登り利用 下り利用 人気コース
駒ヶ岳ロープウェイを使って一気に2,612mの千畳敷(せんじょうじき)まで上がり、登山道から
乗越浄土、宝剣山荘を経由して登るルート。
コースタイム(往復): 2時間30分
登山口からの累積標高差:上り 230m 下り 221m
- 極楽平コース
駒ヶ岳ロープウェイを使って一気に2,612mの千畳敷(せんじょうじき)まで上がり、極楽平を経由して登るルート。
上りは乗越浄土コースから行き、下りに極楽平コースで周回するのも人気。
コースタイム(往復): 2時間55分
登山口からの累積標高差:上り 228m 下り 228m
所要時間
千畳敷コース: 2時間30分(休憩含まず、往復の場合)
下図の紫線沿いのルートです。
※山と高原地図のコースタイムを記載
宝剣岳の難易度
乗越浄土コース:★★★★☆
ロープウェイで千畳敷まで行けるのでコースタイムは短いが、宝剣山荘から先は岩場と鎖場の連続となる。
滑落事故も多く発生しているところなので、初心者や高所恐怖症の方は見て楽しんだほうが無難。
おすすめ度:★★★★☆
バスと駒ヶ岳ロープウェイを使って一気に標高2,612mの千畳敷へ上がり、
約300m登れば山頂に立てるが、岩場・鎖場の連続で山頂直下のトラバースは高度感があるため
中級者以上の岩場に慣れた人向き。
例年6月までは残雪があるため雪山装備が無いと乗越浄土まで登れない点に注意。
宝剣岳 登山口へのアクセス
アクセスについては別記事にまとめました。
▶木曽駒ヶ岳、宝剣岳へのアクセス拠点 菅の台バスセンターの紹介
登山データ
日時
2020年6月27日(土)〜28日(日)
メンバー:
上田洋平(y-hey):写真も撮れる登山ガイド
このブログ「登っちゃえば?」を書いている「写真も撮れる登山ガイド」。
日本山岳ガイド協会 認定登山ガイドステージ I
山登り歴は15年、一眼レフ歴は10年以上でキリマンジャロ(5,895m)登頂、アコンカグア5,000mまで到達した時も一眼レフカメラはしっかりと持って登っている。
ドMなので山小屋泊なのにカメラ機材入れると25kgになる荷物を背負って山に登ることに喜びを感じている。
Uさん
y-heyの影響で2016年から登山にハマり、
y-heyと一緒に北アルプスの焼岳、燕岳・大天井岳・常念岳のパノラマ銀座縦走や南アルプス白峰三山縦走、
北アルプス蝶ヶ岳、表銀座縦走+双六岳、奥穂高岳等に登っている。
軽量化が得意。今回はテント泊装備を30Lのザック(山と道 MINI)に詰め込むことに成功。
ここからは実際に登った時の梅雨の合間の(雨にも振られたけど)アルプス登山記をお伝えしますので、あなたが登山される際の参考にして下さい!
y-hey
木曽駒ヶ岳・宝剣岳 登山記 1日目 2020年6月27日(土)の続き
木曽駒ヶ岳, 宝剣岳 登山1日目 テント泊でゆったり木曽駒ヶ岳へからの続き
雨で停滞
山ごはん ソーセージの白ワイン蒸しとほくほく唐揚げのふわとろ玉子丼を食べて寝ようとした20時頃、とうとう雨が降り出した。
おまけに稜線のテント場のため、強風がバタバタ吹いて来てテントが揺れる。
耳栓をして横になったが、雨と風の音の大共演により全然寝れなかった。
10時間以上横になって腰が痛くなるくらい寝たのに寝不足という不思議な状態である。
木曽駒ヶ岳・宝剣岳 登山記 2日目 2020年6月28日(日)
駒ヶ岳頂上山荘(テント場)
2日目の朝は4時頃に一旦目を覚ました。
雨が降り続いてるので、宝剣岳と三ノ沢岳に登る予定だったのを、宝剣岳のみに変更。
その分、雨が止むまでテント内で待機することにした。
朝食は昨晩のほくほく唐揚げのふわとろ玉子丼の残りと菅の台バスセンターで買った牛乳パンだ。
モーニングコーヒーも美味しくいただく。
出発、中岳巻道ルートで宝剣山荘へ
10時になって、やっと雨が上がった。
ここから濡れたテントを片付けてパッキングし、のんびり10時30分に出発。
登山だと通常は4〜5時に出発して行動開始するのだが、この日は宝剣岳に登って下る、約1時間30分の行程にしたので、これだけ遅い時間に出発できる。
まずは宝剣山荘まで戻り、そこから宝剣岳へ行くが、宝剣山荘までは中岳を巻く(迂回する)ルートを選択。
中岳を登るより、この巻道ルートは岩稜帯で危険な箇所もあるので初心者や高所が苦手な人は中岳を通るルートを選択したほうが良い。
振り返れば、手前に木曽前岳と、奥に御嶽山、地平線に白山が見える。
中岳巻道ルートは宝剣山荘側の終点近くに岩場があるので要注意。この箇所を越えれば宝剣山荘は目の前だ。
宝剣岳
宝剣山荘からはいよいよ宝剣岳への登りである。
と言っても片道20分の超短いコース。
岩登りの練習には程よいスリルもあって良い。
新しくしっかりとした鎖が設置されているので安心感がある。
三点支持で一歩一歩登っていく。
頂上付近のトラバース(横移動)は下が崖になっているので細心の注意で進みたい。
↑の写真の右下部分は崖になって切れ落ちているため高度感がある。
最後は木曽側(西側)からぐるっと巻いて登れば、宝剣岳山頂に到着である。
山頂からは千畳敷カールを見下ろすことができ、
その先には南アルプスの山々が広がっていた。
千畳敷駅へ下山
宝剣岳に登った後は来た道を引き返し、宝剣山荘、乗越浄土へ。
ここから八丁坂を下っていく。この道は特に危険箇所は無い。
最後に千畳敷駅前の雪渓を越えれば、千畳敷駅のゴールである。
先程まで山頂にいた宝剣岳をバックに記念写真。
千畳敷駅で昼食
ロープウェイの出発まで時間があったため、千畳敷駅内にある2612Cafeで昼食をとることにした。
駒ヶ根名物のソースカツ丼を頂く。
時間があれば菅の台バスセンター近くの明治亭で食べたいところだったが、相棒の帰りの電車の都合上こちらで頂くことにした。
カウンター席からは南アルプスを一望しながら食事をしたりカフェを楽しめる。これは中々のロケーション。
ロープウェイでしらび平駅まで下り、その後はバスで菅の台バスセンターまで戻って今回の登山は終了。
まとめ
本来は1泊2日で木曽駒ヶ岳、宝剣岳、三ノ沢岳に登る予定だったが
1日目夜から2日目朝までの悪天候のため三ノ沢岳は取りやめたため、かなり時間に余裕のある山行だった。
まぁたまにはこんなゆるい登山もいいだろう。
この登山で今まで適当に作っていたテント泊の食事に目覚めてしまって、
今までPEAKS付録のフライパンを使っていたが、焦げ付き防止加工がしてあるフライパンまで買ってしまった。
今後の山ごはんが楽しみだ。
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みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)