いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。
アウトドアライフクリエイターのy-heyです。
このたび、登山で人生初の“遭難”を経験しました。
【遭難】
災難に出あうこと。特に、登山や航海などで命を失うような危険にあうこと。
—デジタル大辞泉より—
結果的には怪我もなく無事に帰ってこれましたが、10月中旬の寒い山の中でビバーク(野営)し
さらに山岳救助隊のお世話になり、関係者の方々にはご迷惑をお掛けする羽目になってしまいました。
一体どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか?
自戒の意味も込めて実録ベースで振り返ってみようと思います。
登山日時
2016年10月10日(祝)(+11日(火))
メンバー
y-hey(このブログ運営者, 37歳男)と親友のコアラ君(38歳男)の2名。名古屋近辺在住。
登山はお互い年に4〜5回くらいする。
登った山
三重県いなべ市と滋賀県滋賀県東近江市との境界にあり
鈴鹿山脈に属する「藤原岳」(1,144m)。鈴鹿セブンマウンテンにも入っている山。
ルート
登り:聖宝寺(しょうぼうじ)ルート
下り:計画段階・・・木和田尾ルート
実際・・・坂本谷ルート
藤原岳登山に至った背景
10月の3連休に泊まりで山登りに行こうという話を親友のコアラとしていたが、
結局都合により10月10日(祝)の1日だけ行けることになる。
早出してアルプス方面に行こうかと考えていたy-heyだったが
コアラの仕事の忙しさのため、名古屋から近場の鈴鹿の山にしようということに。
そして登山前日に鈴鹿セブンマウンテンの1つ、「藤原岳」(1,144m)に登ることに決定。
1,000m級の低山だし、登山行程も6時間というそれほど長くないルートのため、ろくに下調べもせず
通常は必ず書く「登山計画書」も作成せずに山へ向かった。
思い返してみれば、この計画段階の甘さから遭難への道の第1歩を踏み出していたように思います。
ここからは当日の登山記録を振り返っていきます。
登山記
聖宝寺道 登山口
登山当日、まずは聖宝寺道の登山口近くにある、観光駐車場(300円)に駐車。
祝日だけあって車もまずまず停まっているようです。
まずは登山口となる聖宝寺を目指して道路を歩きます。
そして鳴谷神社にある階段を登っていきます。
結構な段数があり、ウォーミングアップにはもってこいの階段です。
ここでコアラ君と競争のように1段飛ばしで登って無駄に体力を減らします。
すると釣り堀?のような場所に出て、その先に聖宝寺登山口がありました。
登山計画書を出すポストがありますが今回は計画書を作成していないのでスルーします。(これも遭難要因の一つ)
聖宝寺道 登山口〜頂上
メジャーなルートである大貝戸道が表道と呼ばれるのに対して、
今回登ったのは裏道と呼ばれる聖宝寺道でしたが標識も所々にあり、特に迷うこともなく歩を進め、順調に登れました。
聖宝寺登山口付近のダム
二合目
三合目
四合目
五合目
六合目
七合目
八合目で大貝戸道と合流します。
九合目
そして藤原山荘に到着。
藤原山荘からは景色も爽快な稜線を歩きます。天気も良かったため本当に気持ち良かったです。
無事に頂上に到達。
コンビニで購入したカップラーメンを食べて休憩です。
藤原岳頂上〜天狗岩
昼食後は木和田尾ルートへ向かうため、まずは中継点である天狗岩を目指します。
ここまでの道ははっきりしていました。
無事に天狗岩に到着。
天狗岩〜頭陀ヶ平(ずだがひら)
天狗岩から先の道がやや不明瞭になってきました。
なんとか2本の鉄塔が目印の頭陀ヶ平に到着しました。
ここから白瀬峠まで行って坂本谷分岐を経て木和田尾ルートへ入るのが元々のルートでしたが、近道を見つけます。
一応地図に点線でルートが書いてあるから行けるだろう、とタカをくくっていました。
後々に調べてみるとy-heyの持っている山と高原地図上の点線ルートは
通常の登山では行かない難路だということを知ります。
さらにこの山と高原地図には「迷」マークまで付いていました。
この時点でもっと慎重に行動すべきでした。
頭陀ヶ平(ずだがひら)〜坂本谷ルート付近に迷いこむ
ここからは樹林帯をガンガン下っていく形となりますが
登山道はあるような、無いような感じになります。
2本の鉄塔の上を伝う電線を目印に現在地を把握することに努めますが
この辺りから自分たちの現在地を把握できなくなってきました。
通常なら元の明瞭なルートだった地点まで引き返すべきでしたが
・結構下った後だったので登り返すのが大変
・進む方角はあっている(と思い込んでいた)
ため、そのまま進んで下ってしまいました。
そうして知らない間に、現在は閉鎖されているルートである、坂本谷道の近辺に迷いこんでいたのです。
このルート、以前は登山道だったようですが、2016年現在は土石流のため通行止になっているルートでした。
そのためか通常の登山道ではありえない落差がある道が出てきました。
崖?になっているところを上から撮影した写真です。
しかしy-heyもコアラも自分達は木和田尾ルートにいると勝手に思い込んでいました。
コアラが
「沢に沿って歩いているから道は合っているはずだ」
と言いました。
実はコアラは以前読図講習会に出たこともあり「地図が読める男」なので
y-heyも彼の読図力を信頼して、自分で地図を確認するのを怠っていました。
確かに彼は地図が読めており地図に沿った道を我々は歩いていました。
そう、コアラの手にしている
国土地理院発行の地図は若干古く、現在閉鎖されている坂本谷ルートが
あたかも登山道として記載されているとも知らずに・・・
〜ガチ遭難へまっしぐらの次回へ続く〜
【遭難記録②】三重 藤原岳(1,144m)登山 〜救助要請&ビバーク〜
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