【保存版】日本山岳ガイド協会 登山ガイド資格試験に合格するまでの全手順
こんにちは!写真も撮れる登山ガイドのy-heyです!
2019年4月に日本山岳ガイド協会の登山ガイドステージ Iの資格を取得しましたが
申込み、手続き、受験と色々と大変でしたので、これから登山ガイドを目指す方へ向けて受験手順を4ステップに分けて解説します。
これを読めば登山ガイド資格をどのような流れで取得すべきかが分かるとおもいます。
ちなみに受験には受験料だけでなく検定場所に行くまでの交通費や宿泊費もかかりますので
合計するとかなりの額になるため、↓の記事を読んでから決断したほうが良いかもしれません。
▶登山ガイド資格取得の費用はいくら?計算してみたら○○万円かかっていた!
それでは早速受験の手順を紹介していきます!
y-hey
※情報は2019年4月時点です。
1. 登山ガイド資格の種類、受験資格を確認し受験申請書を提出
登山ガイド資格の種類
日本山岳ガイド協会の登山ガイド資格といっても色々とありますので、
まずはどのような資格の種類があるのかを解説します。
- 登山ガイド ステージ Ⅰ
- 登山ガイド ステージ Ⅱ
- 登山ガイド ステージ Ⅲ
- 山岳ガイド ステージ Ⅰ
- 山岳ガイド ステージ Ⅱ
- 国際山岳ガイド
登山ガイド、山岳ガイドごとのガイド可能範囲を日本山岳ガイド協会のHP情報をもとに一覧表にしました。
ザックリと分類すると、
- 登山ガイドは一般登山道がメインのガイド
- 山岳ガイドステージ Ⅰ はバリエーションルートやシングルピッチの沢登り
- 山岳ガイドステージ Ⅱ はクライミング等なんでもガイドOK
となります。
↑の表で見づらい場合、ガイド資格をまとめたExcel fileを無料ダウンロードできるようにしましたので、まとめて見たい方は↓のボタンからどうぞ!
この中でガイドになるために最初に受験できるのは登山ガイド ステージ Ⅰ もしくはステージ Ⅱ です。
その他の資格はまず登山ガイドⅡを取得後、ガイド経験を積んでからになります。
登山ガイドステージⅠとⅡの違いは、
ステージ Ⅰ は無積雪期の一般登山道のみ案内できるのに対し、
ステージ Ⅱ は積雪期一般登山道(樹林帯まで)の案内ができるようになります。
登山ガイド 受験資格の確認
次に登山ガイド受験の資格があるか確認します。
↓の表に登山ガイド、山岳ガイド全体でそれぞれ必要な受験資格を記載しました。
↑の表で見づらい場合、ガイド受験資格をまとめたExcel fileを無料ダウンロードできるようにしましたので、まとめて見たい方は↓のボタンからどうぞ!
登山ガイドステージ Ⅰ、Ⅱ の受験資格をまとめます。
登山ガイド ステージ Ⅰ 受験資格
- 満20歳以上で健康で体力がある
- 通算120日以上の登山経験
- そのうち積雪期登山経験が10日間以上
登山ガイド ステージ Ⅱ 受験資格
- 満20歳以上で健康で体力がある
- 通算120日以上の登山経験
- そのうち厳冬期での積雪期登山経験が20日間以上
出典:日本山岳ガイド協会HP
ステージ ⅠとⅡの違いは厳冬期での登山経験です。
2. 一次試験(筆記試験)
一次試験受験申請書を提出
一次試験は毎年6・11月に開催される筆記試験です。
受験資格を満たしていて受験を決断されたなら、一次試験受験申請書を準備し提出します。
詳しい提出書類の内容は日本山岳ガイド協会HP 資格取得にあたっての中にある、職能別検定試験詳細規定を参照して下さい。
数ヶ月前に申し込んだ場合はちゃんと申し込めているのか不安になりますが、一次試験の受験票は試験日の1周間前くらいに届きます。
一次試験を受験
一次試験の受験会場は東京・大阪と2箇所あります。
審査される内容としては、
- 自然に関する基礎的知識(スポーツ科学、地学・生物・物理・化学、山村の経済・文化・歴史、自然環境の知識)
- ガイド業務関連知識
- 登山ガイド専門知識(ガイド技術、自然、気象、読図等)
- 安全管理
- 小論文
の5つの科目です。
詳しい科目の内容、受験対策方法、受験記録は↓の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。
筆記試験に自信が無い方は(y-heyもそうでした)、筆記試験の約一ヶ月前に行われる資格試験対応講習会に参加すると良いです。
▶登山ガイド 資格試験対応講習会 in 上高地 誰よりも詳しい参加レポ
ただし平日5日間の講習会なので、会社勤めの方は休むのが大変かも?
y-heyはなんとか仕事をやりくりして半分無理やり行きましたが・・・
y-hey
一次試験 合否通知を受け取る
一次試験を受けた後は、約1ヶ月間そわそわしながら過ごした後、ふと郵便受けに日本山岳ガイド協会から通知が届きます。
y-heyの時はこんな感じでした。封筒を開ける時のドキドキ感といったら!
▶登山ガイド ステージ I 筆記試験(一次試験)結果が届いたぞぉぉぉ!
結果が合格だった場合、次のステップへ進めます。
3. 二次試験(実技試験)
一次試験に無事合格すれば実技試験となる二次試験を受験します。
登山ガイドステージ Ⅰ は3種類、ステージ Ⅱ は5種類ありますので、それぞれ見ていきましょう。
登山ガイドステージ I の二次試験
a.無雪期ルートガイディング自然解説技術 検定
b.安全管理技術基礎 検定
c.危急時対応技術 講習会
の3つあります。
a.無雪期ルートガイディング自然解説技術 検定
この検定については免除講習があり、その講習をを受けることにより検定に合格したとみなされます。一つでも検定を減らしたい方にはオススメです。
無雪期ルートガイディングの免除講習を受けた時のレポ↓
b.安全管理技術基礎 検定
この検定は免除講習は無いので受験者は全員ガチで試験を受けないといけません。
主に試されるのがロープワークです。全くロープを触ったことが無い状態で受けたらもれなく落ちます。
事前に講習やクライミングで経験しておいたほうが良いです。
y-heyは資格試験対応講習会に参加したり、
▶登山ガイド 資格試験対応講習会 in 上高地 誰よりも詳しい参加レポ
ロッククライミングをやったりしてロープワークを学んでいました。
安全管理技術基礎 検定については↓に詳しい備忘録を書いていますので参考にして下さい。
c.危急時対応技術 講習会
危急時対応技術は講習会で検定ではないため、
気持ち的には楽ですが1泊2日で多くのことを学ぶため、結構大変でした。
▶登山ガイド 二次試験 危急時対応技術義務講習会で学んだ10のこと
登山ガイドステージ Ⅱ の二次試験
登山ガイドステージ Ⅱ では、ステージ Ⅰと同じく
a.無雪期ルートガイディング自然解説技術 検定
b.安全管理技術基礎 検定
c.危急時対応技術 講習会
に加え、
d. 積雪期ルートガイディング 自然解説技術
e. 雪の安全管理技術 基礎
が追加になります。
y-heyはステージ Ⅰ を受験したので積雪期の検定は受けてませんが、
ガイド仲間から聞いた話しによると、どちらも相当大変で普通に落ちるそうなので
入念に準備してから受験したほうが良いと思います。
特に雪の安全管理技術 基礎 はビーコンを使いこなせないと合格は難しいようです。
4. ガイド資格認定通知書、ガイド資格認定書の発行
二次試験の結果通知書が届いた時はドキドキの開封です。
▶登山ガイド ステージ I 実技試験(二次試験)の結果通知書が届いたぞぉぉぉーーー!
結果として、すべての試験に合格し、義務講習も修了できた後は日本山岳ガイド協会へ入会申込みのプロセスになります。
一次試験、二次試験ともに全ての科目を合格および修了
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ガイド資格認定通知書が発行、郵送(↑の写真の中央の書類)
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日本山岳ガイド協会 正会員団体(地域の山岳ガイド協会)に入会し、正会員団体を通じて当会入会手続きを行う
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手続きが完了した方には正会員団体を通して、日本山岳ガイド協会よりガイド資格認定証(本会正会員証)およびガイドバッジが届きます。
既に日本山岳ガイド協会 正会員である場合には、新資格のガイド資格証がもらえます。
まとめ
こうして書いてみると登山ガイド資格合格までは中々長いプロセスですね・・・
登山ガイドの資格はy-heyの場合は一次試験(筆記試験)の勉強開始から約1年で取得できました。
また、お金もかかりますので貯金もしておいたほうが良いです。
▶登山ガイド資格取得の費用はいくら?計算してみたら○○万円かかっていた!
結構大変なプロセスですが、コツコツ準備していけば合格することができますので
これから登山ガイドを目指す方は頑張って下さい。
この記事を読んであなたが登山ガイド資格を目指す方のお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂き本当にありがとうございました。
現在募集中のツアーは↓です!
みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)