富士山登山 山梨県側の吉田ルートに「予約システム」導入 2024/5/20より予約受付開始
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写真も撮れる登山ガイドの上田洋平（y-hey)です。
2024年5月13日（月）、山梨県は7月1日から始める予定の入山規制に対してインターネットから行う「予約システム」の導入を発表しました。
今回は山梨県側が行う入山規制の目的や内容、及び通行予約システムの目的や内容についてお伝えします。
吉田ルート「入山規制」の目的
山頂で御来光を見るため、夜間に五合目から登山を開始して山頂を目指す「弾丸登山」が多く見受けられますが、登山者に低体温症や高山病のおそれがあることから、リスクを減らすため
規制内容
- 夜間（午後４時〜翌日午前３時）の吉田口五合目からの入山
- 登山者が一日あたり4,000人を超える場合の入山
- 山小屋の宿泊予約があれば規制中も通行可能（原則、規制開始の午後４時までにゲート通過が必要）
「通行予約システム」の目的
入山規制に伴う現場での混乱やトラブルを回避するため
富士山 吉田ルート 通行予約システムの概要
| 対象ルート： | 山梨県側の「吉田ルート」の五合目より上の箇所（吉田口五合目にゲートが設置されます） | |||
| 対象期間： | 7月1日〜9月10日 | |||
| 通行予約対象者： | 対象ルートを通り、山小屋の宿泊予約が無い登山者（山小屋の宿泊予約があれば通行予約は不要） | |||
| 通行予約システム 予約開始日時： | 2024年5月20日 午前10時 | |||
| 通行料： | 2,000円 （別途 富士山保全協力金 1,000円は任意で現地にて支払い） | |||
| 通行料の決済方法： | クレジットカード、QR決済 | |||
| 同時決済可能人数： | 代表者1人あたり1回 100名まで | |||
| 通行予約上限： | 1日 4,000人（事前予約 3,000人、当日予約1,000人） | |||
| 自己都合によるキャンセルや日程変更： | 不可（交通機関の遅延も含む） 県の都合により通行できなった場合は返金あり | |||
| 対応言語： | 日本語、英語、中国語 | |||
通行予約方法
富士登山オフィシャルサイトから行えます。
通行料（入山料）2,000円は妥当なの？
個人的には入山料2,000円は安すぎるような気がします。
- 世界最高峰 エベレスト：約 1,700,000円（11,000 US$） ※2024シーズン 出典：カトマンズ・ポスト
- 南米最高峰 アコンカグア：約 200,000円（1,300 US$） ※2023-24シーズン 出典：メンドーサ州公式サイト
2013年に僕が登ったときより大幅に上がってますね 南米最高峰アコンカグア登山の費用はいくら？個人手配の価格をまとめてみた - アフリカ最高峰 キリマンジャロ：約 66,000円（420 US$） 出典：キリマンジャロ国立公園公式サイト
こちらも2012年に僕が登った時より大幅に上がってます アフリカ大陸最高峰キリマンジャロ（5,895m）登山（ロンガイルート）後編 - 北米最高峰 デナリ：約 67,000円（430 US$） 出典：アラスカ州公式サイト
- ヨーロッパの山 マッターホルンやモンブラン：入山料 無し
（ただしマッターホルンは登山というよりアルパインクライミングのためガイドをつけること推奨。2023年の時はマンツーマンガイドで約23万円でした！）
このような状況ですので、外国人にとっては5,000円や１万円くらいでも、普通に来てくれると個人的には思います。
y-hey
入山規制 4,000人の根拠は？
山梨県によると、
以前行いました調査において、登山者が4,000人を超えると、頂上付近で過度な混雑が発生することが判明していることによります。
ということから過去のデータによる実績値から算出した値です。
出典：山梨県知事記者会見
よくある質問
Q：吉田ルート（山梨県）以外のルートも対象でしょうか？
A：2024年5月13日時点では、富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルート（静岡県）は対象外ですが、静岡県も同様の入山規制を検討しているとのことです。
以下は富士登山オフィシャルサイトからの引用です
Q 山小屋の宿泊予約と通行予約は関係ありますか？
A 山小屋の宿泊予約と通行予約は別のものです。
出典：富士登山公式サイト
まとめ
いよいよ富士山の入山規制が始まりましたね。
富士山は割と特殊な山で、「ほとんど登山経験が無い人が多く登る日本一の山」で開山期間中は観光地のようになっています。（特に吉田ルート）
ですので、昨今のオーバーツーリズムの状況からも、こういった対応もやむを得ないかと思いますし、まずは「開始できた」ということは評価できるかと思います。
いつも日帰りで富士山に登っている猛者の方は煩わしく感じるかもですが・・・
これを機に、日帰り（登山中級者以上の人向け）であれば「午前５時くらいに五合目から登山開始して１５時くらいまでには下山」
や「御来光を見るのであれば山小屋に宿泊して登る」行程がもっと広まればと思います。
しっかりと事前準備して、安全登山を楽しんで下さい。
僕は2024年は入山規制の無い静岡県側からのルートで富士山をガイド予定です。
よろしければ検討下さいませ。
y-hey
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みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)
