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槍ヶ岳 登山記 東鎌尾根ルート【後編】 槍穂の御来光とぷっちょの反乱

槍ヶ岳 東鎌尾根 登山記 後編

いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。
アウトドアライフクリエイターのy-heyです。

 

2018年9月22日(土)〜24日(祝)の三連休に北アルプスの槍ヶ岳 東鎌尾根ルートを山小屋泊で登山してきました。

前回の記事では登山初日に音と光の大共演に苦しめられながらも
登山2日目に東鎌尾根を越えて、槍ヶ岳山荘まで到着するところまでお伝えしました。

 

登山記前編はコチラ:槍ヶ岳 登山記 東鎌尾根ルート【前編】 音と光の大共演!?

[kanren url=”https://y-hey.com/yari-higashikama-1/”]

 

今回は登山2日目のハイライトとなる槍ヶ岳の頂上までのハシゴの難所と頂上から景色、
そして御来光が見れた登山最終日の3日目を振り返ってみましょう!

 

目次

登山メンバー

y-hey: 39歳(男)

profile 300px

このブログ「登っちゃえば?」を書いている人。山登り歴は13年。
キリマンジャロ(5,895m)登頂、アコンカグア5,000mまで到達した経験から高山病に対する知識は豊富。
ドMなのでテント泊+カメラ機材の25kgの荷物を背負って山に登ることに喜びを感じている。
詳しいプロフィールを一応見てみる

 

Uさん: 43歳(男)

Uさん

y-heyの影響で2016年から登山にハマり、
y-heyと一緒に北アルプスの焼岳、燕岳・大天井岳・常念岳縦走や南アルプス白峰三山縦走を楽しんでいる。

 

 

2018年9月23日 槍ヶ岳 登山記 2日目 続き

槍ヶ岳山荘 〜 槍ヶ岳頂上 〜 槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳頂上を目指して

槍ヶ岳山荘でしばし休憩した後は、いよいよ槍の穂先に向けて登山を開始!

 

この槍の穂先への道も東鎌尾根と同様、ヘルメット着用推奨エリアです。
ヘルメットを持っていない方は槍ヶ岳山荘で500円でレンタルできます。

槍の穂先へのハシゴ1

 

このハシゴエリアはボルダリング(室内クライミング)等の経験があり、
高所恐怖症で無ければ特に問題無くクリアできます。

槍の穂先へのハシゴ2

逆にそういった経験が全く無い方は手こずると思うので、事前に他の鎖場・ハシゴで練習するか
近所のボルダリングジムに行ってみると良いと思います。

 

振り返れば槍ヶ岳山荘から大喰岳(おおばみだけ)や中岳へ続く稜線が見えます。

槍の穂先への道からの景色

 

そして頂上直下の長いハシゴ!

槍の穂先へのハシゴ3

 

しっかりと3点支持(手足3箇所で必ず支え、残りの手足のみ動かして次の手がかり・足場へ進む方法)をして進みます。

槍の穂先へのハシゴ4

そしてこの最後のハシゴを登れば・・・

 

山頂に到着!槍ヶ岳だけに槍を持ちながらポーズ!

槍ヶ岳山頂の祠

 

以前にも登ったことがありますが、その時は雨の中で視界0の状態でしたが、
今回は晴れているため最高の景色が見れました!

 

双六岳方面に伸びる稜線。

槍ヶ岳山頂から双六岳を望む

 

手前右側に西岳。奥側左に大天井岳、右側に常念岳。

槍ヶ岳山頂から常念山脈を望む

ホントは今回は表銀座縦走をする予定だったので、大天井岳と西岳を通ってこの槍ヶ岳へ登るはずでしたが・・・
天候が優れないため、急遽槍ヶ岳登山のみ切り替え。

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/9c81541b4ea6918bd98535b8ee40cd50.jpg” name=”y-hey”]北アルプスの天気は難しいですね。[/voicel]

 

景色を堪能したところで、混雑している頂上から下り専用のハシゴを使って下ります。

槍ヶ岳山頂から下山

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/ab0ef476474dd89d469a4a6a02fd9234.jpg” name=”y-hey”]下りのほうが高度感があるので、スリルがあります![/voicel]

 

そして無事に槍ヶ岳山荘に戻ってきました。

大槍と小槍

 

槍ヶ岳山荘前

 

槍ヶ岳山荘でまったりと夕暮れ撮影タイム

槍ヶ岳山荘 外観

槍の穂先から帰った後は山小屋内の談話室で、まったり酒とつまみを飲みながら
山の雑誌を読み、「次はここへ行こうか」等と山談義に花を咲かせました。

 

ちなみに槍ヶ岳山荘については別記事で詳しく解説しています。

槍ヶ岳山荘 人気の山小屋の混雑状況や施設を徹底解説

[kanren url=”https://y-hey.com/yarigatake-sanso/”]

 

夕食は17時からでしたが、夕暮れの時刻のため瞬獄殺で食べ終わり、撮影しに外へ繰り出します。

ここでいよいよあのクソ 重い三脚と雲台達の出番というわけです。

 

こういう時しか活躍が無いのにも関わらず、12時間登ってここまで担ぎ上げてきました。
血と汗と涙の努力の結晶の真価を発揮する時がここに!

 

と言っても、夕暮れ時は曇っていて、あまりいい写真は撮れませんでしたが・・・

 

雲海の上にそびえ立つ笠ヶ岳。

夕暮れの笠ヶ岳

 

望遠レンズでズームしてみると、富士山もなんとか見えます!
左側のうっすい山ですね。

富士山

 

 

超絶狭い寝床スペースで寝れずに迎えた朝

槍ヶ岳山荘 室内 雷鳥

撮影を終えた後は、寝床に戻らずにまた山小屋内の談話室に行って
なぜか談話室に置いてあった「ゴルゴ13」を読んで消灯までの時間を過ごします。

 

初めて読んだのですが、かなり面白かったです。
190巻まで続いている理由が分かった気がしました。

 

そしてゴルゴ13を読み終えた後は消灯の時刻が近いため、部屋に戻ります。

秋の3連休の中日だけあって山荘は満杯のため、寝床はダブルベッドサイズの敷布団に男3人で寝る感じでした。

 

同じ方向で寝ると肩同士がぶつかって寝れないため、真ん中の人(私)だけ逆向きで寝るカンジ。

↓のイメージ

寝る向き

そして運が悪いことに、横で寝ていた人は相当大柄の人!

というわけで足が全く曲げれず開けないという、ミイラのようなポーズを約8時間強いられるという、
眠るには最高難易度の状態。内村航平選手もビックリです。

 

さらにここは高度3,000mのため空気も乾いていて、人が密集しているためさらに酸素が薄く感じました・・・

もともと高山病に強い体質ではないため、途中で何度も起きて水分を補給。

そして水分補給の代償として、何度か夜中にトイレに・・・ ジジイみたいです・・・

 

そんなことをしていたらもう午前4時になり、起きる時間に・・・

というわけで2日間連続で全く寝れず、下山の難易度を無駄に上げることに成功

 

こんな状態で無事に下山できるのでしょうか?

 

2018年9月24日 槍ヶ岳 登山記 3日目

槍ヶ岳山荘からの御来光

AM4時30分起床。

山の日の出・日の入り時刻を調べれる便利サイト、日の出・日の入り時刻で調べると、
2018年9月24日(祝)の槍ヶ岳の日の出は5時28分のため、すぐにダウンやレインウェアを羽織って外に出ます。

 

AM5時。すでに空は明るくなり始めていました。

槍ヶ岳の日の出前

 

ここからは日の出を待ちながらウハウハの撮影タイム!

 

御来光が出る直前。

雲が槍ヶ岳の山頂にかかった時にシャッターを切りました。

槍ヶ岳の日の出直前

 

そして感動の御来光。

槍ヶ岳の御来光

眩い(まばゆい)光に、

ただ、

 

ただ、

 

感動しか無いです。

 

槍ヶ岳の御来光

 

 

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/5fbffd9716bda3972ce66231a4852ab5.jpg” name=”y-hey”]

ミイラ状態で寝れなかったけど、槍ヶ岳山荘に泊まってよかったー![/voicel]

 

槍ヶ岳をつまもうとしたが、槍ヶ岳の位置が全然違っていた図(笑)

槍をつまもうとするが・・・

 

朝食、出発

談話室で朝食

いつまでも見ていたい御来光ですが、下山しないといけないので区切りを付けて槍ヶ岳山荘に戻り、
前日の夜にもらった、お弁当を食べることにします。

 

そして荷造りを行い、ゆったり目の6時50分に槍ヶ岳山荘を出発します。

槍ヶ岳山荘

 

槍ヶ岳山荘 〜 坊主岩小屋

槍沢ルートを下る

槍ヶ岳山荘からは槍沢ルートで横尾まで下ります。

 

振り返れば、

 

まだ槍ヶ岳さんは見えてますねー!

まだ槍ヶ岳

 

そして約40分下ったら、坊主岩小屋が見えてきました。
小屋とありますが、洞窟です。

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/5fbffd9716bda3972ce66231a4852ab5.jpg” name=”y-hey”]洞窟って書くと、なんかドラクエを思い出すのは私だけでしょうか? いざないの洞窟とか。[/voicel]

 

ここは槍ヶ岳を開山した播隆上人(ばんりゅうじょうにん)がこの岩で53日間、篭って念仏を唱えていたそうです。

坊主岩小屋

 

 

天狗原分岐 〜 大曲 〜 槍沢ロッヂ(ロッジ)

天狗原からの空

天狗原分岐から放射状に広がる空。

 

下山時も気持ちの良い秋晴れです。

 

振り返れば、もう槍ヶ岳が見えなくなっていました。

槍ヶ岳って中々見えないから
登る時にまだか、まだか、っていうジラシプレイしてくる山なんですよねー。そしてもうおあずけ(笑)

 

大曲に到着。

大曲

 

さらに下ってババ平

ババ平

 

そして槍沢ロッヂに到着。望遠鏡があり、そこから槍ヶ岳が見えました。

↓の写真の中に槍ヶ岳がありますが、どれでしょう?

槍沢ロッヂから見える槍ヶ岳

 

槍沢ロッヂで休憩後は横尾まで移動です。

槍沢ロッヂ 〜 横尾

 

横尾 〜 徳沢 〜 明神 〜 上高地

横尾に到着

横尾に無事到着。

 

ここでお腹が減ったy-heyはカップヌードルを横尾山荘で購入し食べます。

横尾でカップヌードル

 

横尾からは長〜い平坦路を通って 横尾〜徳沢〜明神〜上高地 と3時間の道を進みます。

タクシーがあったら乗りたいところ。

 

徳沢でソフトクリーム。

徳沢でソフトクリーム

ソフトクリームを食べた後は再び上高地へ向けて歩きだしますが、ここから登山者がめっちゃ多い。

さすが三連休・・・

 

ツアー客も沢山いたため、軽量な山小屋泊装備の我々は怒涛の進撃をし、50人以上追い抜きます!

 

ドララァァー!

 

あっ、という間に上高地の河童橋。

上高地 河童橋

 

ドラァ!

 

そして上高地バスターミナル!

伝説の50人抜きをやったおかげ?で帰りも1本早いバスに乗ることができました。

上高地バスターミナル

 

しかし50人抜きの代償として、
エネルギー補給のために歩きながら噛んでいた「ぷっちょ」が反乱を起こしたのであります。

 

 

クッチャクッチャクッチャクッチャ

 

クッチャクッチャクッチャクッチャ

 

クッチャクッチャクッチャクッチャ

 

クッチャクッチャクッチャクッチャ

 

クッチャクッチャクッチャ ゴリッ!

 

 

異様な感触がしたと思って、噛んでいるぷっちょを調べてみると、

ハイ、やっちゃいましたね・・・

 

銀歯持っていかれましたね。ぷっちょに。

ぷっちょと銀歯

 

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/07540d1bb449faef61977c1517f7f3ab.jpg” name=”y-hey”]ぷっちょめぇ〜![/voicel]

 

このようにぷっちょの反乱にあいながらも、バスターミナルから平湯のあかんだな駐車場に戻り、今回の登山は終了!

ここから平湯温泉「ひらゆの森」で3日分の汗を流して、名古屋への帰路に着きました。

 

まとめ

印象的な尖ったフォルムを持つため、北アルプスの象徴的な山である槍ヶ岳。

 

今回我々が登った、上高地から入山して東鎌尾根を進むコースの場合、
通常の槍沢ルートを往復するルートと比べると、やや難易度は高めになりますが
槍ヶ岳と共にグングン迫ってくる北鎌尾根を見ることができ、写真撮影で中々先へ進まなくなるに違いないです。(私だけ?)

槍ヶ岳と北鎌尾根2

 

本来は登山3日目は朝から雨の予報でしたが、途中から晴れの予報になったため
急遽、東鎌尾根経由で槍ヶ岳山荘に宿泊して御来光を拝むプランにして大正解でした。

 

できれば槍ヶ岳山荘、殺生ヒュッテ、ヒュッテ大槍のどれかで
小屋泊かテント泊して、御来光の絶景を見て下さい。

槍ヶ岳の御来光

ヒャッハー!ってテンションが上がること間違い無しです!(私だけ?)

 

ちなみに後日、歯医者に行ったら銀歯は新しいのを作ることになり、余計な出費が・・・

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/9c81541b4ea6918bd98535b8ee40cd50.jpg” name=”y-hey”]ミルキーだけ注意すれば良いと思ってぷっちょはノーマークでした。[/voicel]

こんな目にあってもy-heyはぷっちょを噛むでしょう。

 

だって

 

ぷっちょのこと好きだから!

 

 

この記事を読んであなたのアウトドアライフが豊かになれば幸いです。

最後までお読み頂き本当にありがとうございました。

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この記事を書いた人

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド ステージ Ⅱ
日本オートキャンプ協会公認オートキャンプ指導者

写真も撮れる登山ガイドとして
関東、富士山、日本アルプス、八ヶ岳の山々をガイドしています。

ブログでは登山、アウトドア等の記事の発信を通して
読者の方に”人生を120%楽しんでもらいたい”と考えています。

2児の父ですがマッターホルン(4,000mまで)、南米最高峰アコンカグア(5,000mまで)、アフリカ最高峰キリマンジャロをフルサイズ一眼レフカメラを抱えて登ったり(普段は自称イクメンです)空手もやってた多趣味な男です。

ブログはゆるいペースですが2005年から書き続けています。(当サイトは2015年から)
2017年11月からテレビ出演多数、2018年5月には10万PV突破、
2022年7月には執筆協力させて頂いた登山ガイド本が発売されました!

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