南米最高峰アコンカグア単独登山記【5】 ベースキャンプでのおもてなしに感動!
こんにちは!アウトドアライフクリエイターのy-heyです。
2013年12月に南米最高峰アコンカグア(6,962m)に単独登山してきた記録の第5弾は
コンフルエンシア(3,414m)からベースキャンプのプラザ・デ・ムーラス(4,367m)
まで道に迷いつつも到着した時、まさかのおもてなしを受けたエピソードを紹介します。
前回の記事では登山記事【前編】として、登山口のオルコネス〜コンフルエンシア〜プラザ・フランシア
で高度順応してマグネシウム入りの水を大量に飲んでお腹を壊してました(笑)
▶南米最高峰アコンカグア単独登山記【4】 コンフルエンシア〜南壁で高度順応
登山4日目 2013年12月24日(火)
Confluencia(コンフルエンシア, 3414m)8:10 ~ 20:08 Plaza de Mulas(プラザ・デ・ムーラス, 4367m)テント泊
予定より1泊多く3泊したコンフルエンシアに別れを告げ、クリスマスイブの日の朝に出発です。
約10分くらい道を進むと、渓谷になっている箇所にでます。
ここを下って橋を使って対岸に渡ります。
対岸に渡って登ると、絶景を見ながらの道となります。
このプラザ・デ・ムーラスまでの道は渡渉(としょう・川を渡ること)する箇所が何箇所か出てきます。
トレース(踏み跡)は何箇所か付いているので、しっかりと現在地を確認しないと迷う危険があります。
沢沿いに進みますが、うっかり違う道に行ってしまったため
川幅の広いところを渡る羽目になり、靴が濡れてしまいました。(↓の写真とは別の場所です)
行程の途中で、コンフルエンシアで友人になった日本人のOさんに会いました。
彼も日本からアコンカグアに単独で来ていて、冬富士に登ったりトレランやったりと鍛え上げてる人です。
とっても気さくな方ですぐに打ち解けました。
ちょうどプラザ・デ・ムーラスまであと4時間の看板が立っているところで一緒に休憩し、
ペースが遅いy-hey(後ほど分かったが高所に弱い体質)は「先に行ってて下さい」とOさんに行って、
また別々の行動となりました。
↑の写真を見ると左側に進むのが正しい道に見えますよね?
でも後で分かったのですが、実はここは右側に登っていくのが正解なのです・・・
そんなことも知らないy-heyはトレースを頼りに先へ進んでしまいます。
さらに進むと、行き止まりのようなところへ出てしまい、川を渡ろうにも流れが急で進めない状態に。
また、↓の写真(対岸側から撮影)のような砂地の坂を登ったりもしましたが、正しいルートが見つかりません。
そして道端で見つけたのがムーラの骨。
単独行のため、このままだと自分もこういう目に遭うのか?と激しい恐怖を感じました・・・
y-hey
ここから正しいルートを見つけるため、高い場所に登ってルートが見えないか確認したり、
目印となる避難小屋から現在地を推測して見たりしました。
そしてひとりぼっちで彷徨うこと2時間、やっとプラザ・デ・ムーラスへの正しいルートを発見!
ここは九死に一生を得た感覚でした・・・
無事にベースキャンプに着いてホントに良かったです。
コンフルエンシアを出発してから12時間後経っていました。
途中で道を間違えた時はかなり焦りました・・・
ちなみに登山口で一緒だったドイツ人親子も道に迷って1泊ビバークしたとベースキャンプで言ってました。
あの道標(どうひょう)はちゃんと直さないとこういう目に遭う人が増えると思います・・・
y-hey
Plaza de Mulas(プラザ・デ・ムーラス, 4367m)で ”おもてなし”
プラザ・デ・ムーラスに到着したy-heyはチェックインのため入口にあるレンジャー小屋へ。
登山許可証を提出するも、既に時間が遅かった(日没前ですが20時半くらい)+クリスマスイブ
ということでレンジャー達もパーティーの準備をしていため「また明日来て」と
そっけなく言われ、「わかりました」と返事をして登山エージェントのLANKOの大型テントに向かいました。
(下の写真では分かり辛いですが一番左にある赤と灰色のテントです)
LANKOのテントに言ってスタッフがいたので声をかけてムーラに運んでもらった自分の荷物が届いていることを確認。
その後はテント設営と食事ですが、食事はあまりにも時間が遅かったため疲れて作る気が起こらず、
LANKOのスタッフにお金を払って(35US$)作ってもらおうとスタッフに尋ねると、
「今からではもう時間が遅いから準備できない」
と断られたためテント設営にとりかかろうとしました。
しかし高度が高い(4367m)のと疲労(12時間行動後)のため
息をハァハァしながら怪しくテント設営の準備をやっていると
LANKOのスタッフが「手伝おうか?」と声をかけてくれ手伝ってもらいましたがうまく行かず、
結局あまりに憔悴しきったy-heyを見かねて
「今日はLANKOの大型テントで寝て、明日の朝自分のテントを張りなさい。宿泊代は無料でいいから」
とありがたいお言葉を頂きました!
ホントに助かりました!
y-hey
しかも夕食はクリスマスイブ用につくった鶏のオーブン焼きの余りがあるからということで、これも無料でいただけることに!
y-heyにとってLANKOスタッフはまさしく神のように神々しい存在に映りました。
そして他のテントをチラリと覗くと、なんとコンフルエンシアにいた時に仲良くなった
スペイン人3人組のテントがあり、「一緒に夕食食べようぜ!」と誘って頂きました。
そこでも、紅茶やジュース、さらに夕食の一部までごちそうになり
(高地では高山病防止のために水を一日5L飲まないといけないのです)
「水をそのまま飲むよりジュースにしたほうが飲みやすいぞ」と言ってジュースの素までもらいました。
高度と疲労で疲弊したy-heyの胸を打つ温かい ”おもてなし”。
まさかアコンカグアのベースキャンプで受けられるとは思いませんでした。
本当にありがたいです。感謝、感謝です。
y-hey
その日はクリスマスイブということで多くの人達が0時を過ぎても花火を打ち上げたりして
騒がしくパーティーをやってましたが疲労でパーティーどころではないy-heyは寝ました・・・
次の日の25日はRest(体を高度に慣らすための休養日)なのでゆっくり休みます。
まとめ
みんなからの温かい心が伝わってきて、なんか泣きそうになりました。
国や言葉が違っても、人を思いやる気持ちというものはこんなにも人の心を打つのか、
と感じたベースキャンプの夜でした。
続きは【6】アコンカグアベースキャンプ プラザ・デ・ムーラスの紹介編を書きます!
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みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)