南米最高峰アコンカグア単独登山記【7】キャンプカナダ(5050m)が限界?
こんにちは!アウトドアライフクリエイターのy-heyです。
2013年12月に南米最高峰アコンカグア(6,962m)に単独登山してきた記録の第7弾は
キャンプカナダ(5,050m)まで再び高度順応のため登る時、友人の優しさに触れたエピソードを紹介します。
前回の記事ではベースキャンプであるプラザ・デ・ムーラスの紹介をしました。
▶南米最高峰アコンカグア単独登山記【6】ベースキャンプ プラザ・デ・ムーラスの紹介
登山8日目 2013年12月28日(土)
Plaza de Mulas(プラザ・デ・ムーラス, 4367m)〜 Camp Canada(キャンプカナダ, 5050m)〜 Plaza de Mulas(プラザ・デ・ムーラス, 4367m)
プラザ・デ・ムーラス 〜 キャンプカナダ
登山6日目に一度キャンプカナダへ荷揚げしたため多少は高度順応できているだろうと思っていましたが
血中酸素濃度の値は相変わらず74という低い数値・・・(80以上だと高度順応がうまくいっている目安となります)
少しでも体を高所に慣らさないといけないな・・・
y-hey
ということで朝10時頃に、再びキャンプカナダまで高度順応のためでベースキャンプをスタート!
キャンプカナダまでの登山道には雪は無かったので、アイゼン等はまだ不要でした。
(もちろんコンディションは毎日異なりますので、実際に確認する必要がありますが)
少し登れば目印となる棒が刺さっている箇所がありました。
ここからはベースキャンプを見下ろすことができます。
西側に見える山々。軒並み5000m級の山ですがアコンカグア(6,960m)に比べると低く感じます。
しばらくそんな道を数時間登り・・・
高度は約4900mくらいでしょうか・・・
息があがって、全然前に進めません・・・
今回はただの高度順応のため、カメラと水分くらいの荷物しか持っていないにも関わらず・・・
ゼェゼェ。ゴッホゴホッ。(風邪をひいているので咳がひどく出ます)
y-heyの後から来て、前に追い抜いていった人がいましたが、y-heyがあまりにも
ひどい咳をしているので、ゆっくりペースで登ってたまに振り返ってくれたりして、
なんだか見守ってくれているような方がいました。
気のせいかもしれませんがy-heyが一人で登って苦しそうにしていたから気にかけてくれたのでしょうか。感謝です。
y-hey
そんな調子で亀のような歩みで登っていたら、なんと先に行っているはずの友人Oさんが途中で待っていてくれているではないですか!
(↓の写真の中に座って待っていてくれるOさんが小さく写っています)
死にそうになりながら亀歩きで登っているy-heyを待っていてくれるとは・・・
感動しました。
y-hey
ベースキャンプの上に登るにも、高度順応もうまくいっていないので思うように行程が進められず、気持ちが弱気になっていました。
しかし単独行なので誰にもこのような気持ちを言うことすらできず落ち込みながら登っているところに、Oさんが待っていてくれるとは!
このときy-heyは一生の友達を得ました。(5年以上経った今でも時々お会いさせてもらってます)
そこからキャンプカナダまでの若干の距離を一緒に登り、なんとかキャンプカナダ(5050m)へ到着しました!
キャンプカナダ
キャンプカナダに到着するも、高度順応がうまくいっていないy-heyはここが限界のようなので、カロリーメイトを食べてエネルギーをチャージした後、プラザ・デ・ムーラスへ下りることにしました。
Oさんはさらに先にあるキャンプ2のニド・デ・コンドレス(約5,400m)まで進むため、キャンプカナダで小休止した後、さらに先へ登っていきました。登頂を祈っています!
いいなぁ。自分も高度順応がうまくいっていればニド・デ・コンドレスやその先まで行けるのに・・・
その時、何が自分に足りていないのか?考えさせられました。
体力?心肺能力?栄養?
考えても結論は出ないというのに。
y-heyがあまりに息をゼェゼェさせていたためか、休憩してカロリーメイトを食べているときにレンジャーの人が寄ってきて、
「Are you OK?(大丈夫ですか?)」と声をかけられました。
「I’m all right. I’m going back after eating this.(大丈夫です。これ食べたら下ります。)」とゼェゼェしつつもやっとのことで回答しておきました。
こんな状態のため声をかけてくれたのでしょう。ありがたいことです。
今思えば、(こいつ要救助者になりかねんな。)とでも思われていたことでしょう・・・
y-hey
それにしても、ちゃんと上のキャンプにまでレンジャーの人はいるんですね。
聞いた話によるとニド・デ・コンドレスにはレンジャー小屋もあってレンジャー達が待機しているらしいです。
さすが高い登山料払うだけあってその辺のサポートは非常に充実しています。
プラザ・デ・ムーラスへの下り
さて登ったら下らないといけないので下ります。
こんな5,000mの標高でゼェゼェ死にそうになっているので、ここで寝ると命の危険にも繋がりかねないので・・・
結構急な斜面を富士山の砂走り方式で滑るように下っていきます。
地面は雪では無く砂利ですのであまり勢いよく下ると膝にきます。
穏やかな斜面になった後に↓のような岩がありまして写真は下から撮ったんですが、この岩の上にいたときに
道をどう間違えたのか、断崖絶壁のようなところに出てしまい、再び登り直す羽目になりました。
トレース(踏み跡)がついていたから何も考えずに進んだため結構危なかったです。
y-hey
高度5,000m近くで登り返すというのは肉体的にも精神的にも非常に辛いもので、気力の半分くらいをここで奪われました。
最後にはなんとかベースキャンプのプラザ・デ・ムーラスまで帰ることができましたが
満身創痍の状態でした・・・
まとめ
2回キャンプカナダ(5,050m)まで登ってみたものの、一向に高度順応できる気配がありません。
呼吸が荒く、咳が止まらず、死にそうなおじいちゃんみたいになっていました(笑)
この調子でキャンプカナダより上まで行ける気がしない・・・
しかも上の方はジェットストリームのような風が吹いているそうだ・・・
果たして無事に帰れるのでしょうか?
次回に続く
現在募集中のツアーは↓です!
みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)