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登山ガイドの筆記試験合格に必要な対策と受験記録

登山ガイド 筆記試験対策

いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。
アウトドアライフクリエイターのy-heyです。

 

2018年11月6日(火)に
公益社団法人 日本山岳ガイド協会の「登山ガイド ステージⅠ」の筆記試験(一次試験)
を東京の四谷で受けてきました!

 

と、いうことで出題された試験の内容受験記を、今後受験される方のために残しておきたいと思います。

 

※ちなみに登山ガイド資格についての概要を知りたい方は別記事を参照下さい。

登山ガイド資格取得を目指します!

[kanren url=”https://y-hey.com/tobe-guide/”]

 

目次

登山ガイド 筆記試験(一次試験)の科目

今回受験したのは、公益社団法人 日本山岳ガイド協会 の「登山ガイド ステージI」です。

 

一次試験は毎年6・11月に開催される筆記試験です。

会場は東京・大阪と2箇所あります。

 

審査される内容としては、

  • 自然に関する基礎的知識(スポーツ科学、地学・生物・物理・化学、山村の経済・文化・歴史、自然環境の知識)
  • ガイド業務関連知識
  • 登山ガイド専門知識(ガイド技術、自然、気象、読図等)
  • 安全管理
  • 小論文

の5つの科目です。

 

登山ガイド 筆記試験の勉強方法

日本山岳ガイド協会 教本

登山ガイド筆記試験に合格するための勉強方法としては、

 

公益社団法人 日本山岳ガイド協会が発行している教本(テキスト)
をしっかりと読み込んでおく。

 

という一言に尽きます。

 

 

試験を受けてみて分かりましたが、ほとんど(95%くらい)がこの教本内からの出題です。

 

登山ガイドステージIの場合、

  1. 百万人の山と自然「講座 登山 基礎」 増補改訂版
  2. ガイドの基礎的知識教本 増補改訂版
  3. 自然・登山ガイドの専門的知識教本 改訂版
  4. 山のファーストエイド教本
  5. 2018自然ガイド・登山ガイド 職能別ガイド検定試験 筆記試験過去問題集

の4冊の教本と1冊の過去問題集、合計5冊を購入することをオススメします。

これらは日本山岳ガイド協会HPから購入できます。

 

ただしこの教本は文字が主体のため、前提知識が無いと理解するのにかなりの時間を要します。

そのため、y-heyが追加で購入・参考にしたのは以下の本です。

 

スポーツ科学

スポーツ科学に関する知識はこの一冊あれば十分、と言える程の良書。
登山に対するトレーニング法、高山病対策等、登山をする上で知っておいたほうが良い
身体に関する知識を学ぶことが出来ます。

 

気象

山の天気に関しては、この一冊ですべてが網羅されていると言っても良い、かなりボリュームのある本です。

 

ただし、この本もある程度は前提知識が必要ですので、天気の基礎の基礎から学びたい方は↓がオススメ。

図が多くて低気圧・高気圧・前線の出来方等を直感的に理解することができます。

 

生物

特に植物に関する知識がほぼゼロからのスタートだったため、この分野はかなり苦労しました・・・

↓のポケット図鑑は文庫本サイズなので、実際に登山に持っていって花を見かけたら
これで調べるということをすると覚えられます。

花の色ごとに検索できるので便利です。

 

樹木に関してはこの大図鑑で葉の付き方等、基礎的な知識が学べるのでオススメ。

 

上高地で2018年10月に資格試験対応講習会へ参加した時に購入した本。

実技試験(二次試験)で行く山の花や草木の本を購入しておくと良いです。

 

 

地形の読み方と読図

地形図を読むために必要な知識が載っています。

普段地形図(5万分の1の登山地図ではなく、国土地理院発行の2万5千分の1のもの)とコンパスを使って
登山している方は不要と思いますが、念の為紹介します。

 

ガイドに必要なロープ技術

フィギュアエイトノット、ダブルフィッシャーマンズノット、シートベンド、ボーラインノット、クローブヒッチ、ムンターヒッチ、オートブロック、クレイムハイスト、ガースヒッチ。

これらの結び方を覚えておくには最適な本。また、ザック搬送(レスキュー技術)も載っており、ガイドとしては非常に役立つ本。

他にもクライミング関係の本を購入しましたが、この本が結び方の図がカラーで色分けされており、最も理解しやすかったです。

 

※2020年12月追記

↓の本も基本の結び方を色分けされているロープの図解で解説されていたり、ザック搬送、ツェルトの張り方が載っていて分かりやすいです!(ただしミュールノットは載っていないですが)

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また、本を読むだけでは無く、講習会等に参加して実際に結べるようにしておくと理解も深まります。

実技試験(二次試験)でもやりますしね。

 

 

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/2497d06d6a1c69cf9516985d6d17b7ce.jpg” name=”y-hey”]さてここから実際の受験記や2018年11月に出題された内容について見ていきましょう![/voicel]

 

登山ガイド 筆記試験 受験記

名古屋から東京 四谷へ

東京の四谷駅付近にある試験会場への集合時間はAM9時30分。

 

それに間に合うように朝6時過ぎに名古屋の家を出発し、
名鉄電車→新幹線→JR中央線 と乗り継いで四谷駅に到着。

四ツ谷駅

 

[voicel icon=”https://y-hey.com/wp-content/uploads/2017/06/ab0ef476474dd89d469a4a6a02fd9234.jpg” name=”y-hey”]東京の朝は人はが多いなぁ・・・[/voicel]

完全にお上りさん状態でフラフラ写真を撮りながらも
徒歩5分程で試験会場である弘済会館に到着。

[aside type=”yellow”]ちなみにお昼は試験会場で食べることが出来たので(会場により異なるかもしれませんが)、
朝のうちにコンビニで購入しておけば、お昼休憩中でカオス状態となるコンビニを避けることが出来ます。[/aside]

 

試験会場 弘済会館

事前に試験を申し込んだ後、試験1〜2周間前に郵送されてきている
受験票を提示して会場で受付をします。

登山ガイド 筆記試験会場 入口

 

そして着席。

登山ガイド 筆記試験会場

 

その後は最後のラストスパートでテキストやノートをしっかりと目に焼き付けます。

 

 

もう、   もう、    時間が・・・

 

 

無ーい!

 

と思っていると、いよいよ試験はスタートしました!

 

一時間目 共通科目 基礎的知識

試験にはテキスト等の持ち込みは禁止で、

鉛筆(もしくはシャープペンシル)、消しゴム、定規、ルーペ、ペットボトル1本のみ

机の上に出すことが出来ます。

 

一時間目は共通科目である基礎的知識

基礎的知識と言えども、その範囲は

スポーツ科学、地学・生物・物理・化学、山村の経済・文化・歴史、自然環境の知識

と多岐に渡ります。

 

問題用紙持ち帰り不可なので私の覚えている範囲ですが、今回出題された範囲をメモしておきます。

[aside type=”orange”]後に過去問としてガイド協会から販売されると思いますので、
出題形式に慣れるためにも購入してやりこんでおくことをオススメします。[/aside]

 

それぞれのタイトルは教本と同じタイトルで記してあります。

「共通科目 基礎的知識」は「ガイドの基礎的知識」教本から以下が出題されました。

 

自然環境保全に関する知識

  • 最近の自然保護の形態
  • 生物の多様性
  • 京都会議
  • 生物多様性条約第10回締約国会議COP10
  • 種の保存法・種の保護条例

 

宇宙と地球の基礎的知識

  • 暦と地球と惑星

 

気象の基礎的知識

  • 大気と気温の関係
  • 大気と天気の関係
  • 天気図を読み取る

 

生物の基礎的知識

  • 植生の垂直分布
  • 山の樹木の特徴と見分け方
  • 山によくいる代表的な鳥

 

地形と地質の基礎的知識

  • プレートテクトニクスと造山運動
  • 日本の山
  • 火山地形
  • 二重山稜

 

登山のスポーツ科学の基礎的知識

  • ゆっくり歩く技術

 

農山村の歴史、民俗、経済に関する知識

  • 日本の農業の形
  • 農村の経済
  • 里山の自然について

 

二時間目 共通科目 ガイド業務関連知識

「ガイドの基礎的知識」教本から以下が出題されました。

 

ガイドが持つ倫理

  • 顧客への精神的、身体的配慮

 

ガイド業務に関連する法律

  • ガイド業務運行にかかわる法律
  • 現場の活動に関わる法律

 

エコツーリズムに関する法律

  • エコツーリズム推進法

 

三時間目 専門科目 登山ガイド専門知識

登山ガイド ステージⅠでは「自然・登山ガイドの専門的知識」教本から以下が出題されました。

 

山の天気を判断する知識

  • 天気(図)の種類
  • 天気図を読み取るポイント
  • 注意すべき三つの低気圧

 

地形の読み方と読図の知識と技術

  • 読図と等高線

実際に地図を読んでどのようなルートを通るか説明する問題や地図記号の問題が出題されました。

 

無雪期におけるルートガイディング

  • 出発前の準備
  • ガイディングの能力
  • 自然環境保全に関する知識

 

ガイドに必要なロープ技術

  • ロープの結び方
  • ロープの固定
  • 自然・登山ガイドのためのセイフティ・ロープ技術
  • ロープを使った引き上げ技術

この部分にはこの結び方を用い、なぜその結び方を使うのか?というような部分も問われました。

 

また、ステージⅡでは雪山に関する問題や、冬芽等の問題が出題されました。

 

四時間目 専門科目 安全管理

「自然・登山ガイドの専門的知識」教本から以下が出題されました。

ガイドのの安全管理技術

  • 山岳事故の分析

 

「山のファーストエイド」教本から以下が出題されました。

山で起こる病気、怪我とその処置

  • 低体温症
  • 熱中症

 

また、教本には載っていないのですが、「注意が必要な植物」として
毒を持つ植物の名前(ヤマウルシ等)と写真と説明を一致させる問題が出題されました。

 

五時間目 小論文

2018年11月の問題は

「ガイドとしての自然環境保全のルールとマナー」

というテーマで800字(原稿用紙2枚分)にしてまとめます。

 

最初に書きたい内容の概要を問題用紙にメモしておいてから、原稿用紙に本文を書くと良いと思います。

結構時間ギリギリになって焦りました・・・

 

まとめ

今回は公益社団法人 日本山岳ガイド協会の

登山ガイド筆記試験合格に必要な対策と受験記録

についてまとめてみました。

 

受験した結果は2018年末までには郵送で届くそうです。

合格しているといいなぁ・・・

 

この記事が今後、登山ガイド試験を受験される方にとって参考になればと思います!

最後までお読み頂き本当にありがとうございました。

 

追記:

試験結果が届きました!果たして結果は!?

登山ガイド ステージ I 筆記試験(一次試験)結果が届いたぞぉぉぉ!

[kanren url=”https://y-hey.com/mountain-guide-1st-exam-result/”]
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この記事を書いた人

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド ステージ Ⅱ
日本オートキャンプ協会公認オートキャンプ指導者

写真も撮れる登山ガイドとして
関東、富士山、日本アルプス、八ヶ岳の山々をガイドしています。

ブログでは登山、アウトドア等の記事の発信を通して
読者の方に”人生を120%楽しんでもらいたい”と考えています。

2児の父ですがマッターホルン(4,000mまで)、南米最高峰アコンカグア(5,000mまで)、アフリカ最高峰キリマンジャロをフルサイズ一眼レフカメラを抱えて登ったり(普段は自称イクメンです)空手もやってた多趣味な男です。

ブログはゆるいペースですが2005年から書き続けています。(当サイトは2015年から)
2017年11月からテレビ出演多数、2018年5月には10万PV突破、
2022年7月には執筆協力させて頂いた登山ガイド本が発売されました!

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