富士山五合目、山頂の気温は平地と違うの?登山ガイドが教えます
こんにちは!写真も撮れる登山ガイドのy-heyです!
人生に一度は登っておきたい日本最高峰、富士山。
登山者が登れるのは山開き期間中の7月上旬〜9月上旬となります。
富士山の登山準備をしている時、
「夏だし、半袖で登ればいいかな♪」
なんて考えていませんか?
ちょっと待って下さい!そんな軽装で富士山に登ったら大変なことになりますよ!
今回は富士山五合目、山頂の気温は平地と違うのか?ということについて解説しますので
正しい知識を身に付けてもらい、きちんと富士登山の準備をして下さい!
y-hey
平地、富士山五合目、富士山山頂では気温が全く異なる
東京、富士山吉田口五合目(2,304m)、富士山山頂(3,776m)の過去の平均気温を比較し
Excelでグラフを作成してみました。
このグラフを見ながら東京と富士山の気温を比較して行きましょう!
7月, 8月の富士山五合目の気温は平地(東京)の4月並の気温
まず富士山五合目の7月・8月の気温を見てみると、約13〜14℃で
東京の4月並の気温だということがわかります。
4月と言えば、コートこそ羽織っていないですが、まだまだ長袖を着る時期ですよね。
そんな気温の場所に半袖一枚でいけば風邪をひくかもしれませんので、五合目で登山開始時には
- 半袖シャツ+長袖シャツ
- 半袖シャツ+レインウェア
- 長袖シャツ
のどれかで行けば良いです。
半袖シャツの上に重ね着をすれば暑くなったら脱げるのでオススメです。
下半身は長ズボンです。
たまに外国人で半袖Tシャツ+ハーフパンツで登っている”剛の者”がいますが、
彼らは体の構造が違うので別格だと思いましょう。
y-hey
7月, 8月の富士山山頂の気温は平地(東京)の真冬並の気温
次は富士山山頂の7月・8月の気温を見てみましょう。
約5〜6℃で東京の1月、すなわち真冬並の気温だということがわかります。
このグラフはあくまで平均気温ですので、御来光を頂上で待つ時のAM4時頃の気温は2〜3℃になります。
さらに風が吹くと風速1m毎に体感温度が1℃下がるため、風を遮るものが無い山頂では体感温度は0℃以下となります。
こんなところに半袖シャツ1枚で行ったら凍死寸前になるでしょう・・・
というわけで防寒着としてダウンジャケットやフリースは必須の装備となります。
また手袋も必要です。できれば登山用の手袋が好ましいですが、無ければ最低でも軍手を持っていきましょう。
富士山登山の装備について、詳しくは↓の記事で解説しています
▶【初心者必見】富士山登山の持ち物と装備をチェックリスト付きで解説
標高と気温の関係
なぜこんなにも富士山の気温は平地と比べて低くなるのでしょうか?
これは標高が高いと気圧(大気の圧力)が下がり、空気が膨張することにエネルギーが使われるため、
気温を上げることにエネルギーは使えず、気温が下がるということです。
100m標高が高くなると、気温は0.6℃下がります。
このため、標高0m近い平地で30℃だったとしても、標高3700mの山頂付近では
約22℃気温が下がり、8℃前後になります。
標高差による気温の変化にご注意下さい!
まとめ
今回は富士山五合目、山頂の気温は平地と違うのか?ということについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
100m標高が高くなると、気温は0.6℃下がる
という公式を覚えておけば、富士山以外の山でも山頂の気温を予測できます。
また、登山する前に必ず天気予報のサイトで登山日の天気や気温を確認しておいて下さい。
tenki.jpは有名な山の山頂付近の週間天気や気温を調べることができます。
てんきとくらすは登山に適しているかを「登山指数」で表し、高度別に気温や風速を調べることができます。
しっかりと富士登山の準備をして、山頂で凍えないようにして下さい!
y-hey
この記事を読んであなたのアウトドアライフが豊かになれば幸いです。
最後までお読み頂き本当にありがとうございました。
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みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)