登山ガイドとしてTBSテレビ「ひるおび」で富士山の軽装登山、弾丸登山に注意喚起 スタジオ生出演の舞台裏
こんにちは。写真も撮れる登山ガイドの上田洋平(y-hey)です。
今回は登山ガイドとしてTBSテレビ「ひるおび」にスタジオ生出演し、富士山の軽装登山、弾丸登山に注意喚起した時の舞台裏について書きたいと思います。
時系列形式でどうぞ。
始まりはいつも突然でした。
出演前日(2023年7月17日(月))突然のオファー、電話取材30分
出演前日 PM 3時30分
ガイド仲間からお誘いがあった北アルプスの滝谷ドーム中央稜(アルパインクライミング)に行く話が結局無くなって、無気力でやさぐれた午後(線路の高架下で昼間から酒飲んでるおっさんのイメージ)を過ごしていたら、TBSテレビから電話が!
2023年4月、キャンプ場の倒木事故の際にオンライン出演させて頂いたTBSテレビの「ひるおび」のスタッフの方が僕の事を覚えてくれていたようで、お声掛け頂いたようです。
なんと明日(7/19)に東京赤坂にあるTBSのスタジオに来て「ひるおび」に生放送で出演し、「富士山の軽装登山、弾丸登山について注意点を専門家の観点から述べて欲しい」とのこと。
既に予定は入っていましたが、「予定を調整して出演します!」と返事させて頂きました。
ちなみにテレビ局では急に企画が決まることが良くあるようで、いきなり「明日出演できる方を探しているのですが・・・」とお声掛け頂くことが普通にあります。 y-hey
出演前日 PM 5時30分
テレビの視聴者に分かりやすいように図解や写真入りのボードを作るため
夕方に電話取材を約30分受けました。
そこで軽装登山、弾丸登山の危険性、富士登山に必要な装備、一般的に山頂で御来光を見る場合のタイムスケジュールをお話させて頂きました。
そしてスタジオで実際の登山道具を見せて紹介したいため(普段登山をしないスタッフの方が道具を揃えるより、プロが実際に使っている物を見せたほうが良いとの判断)、僕の使っている道具を持ってきてほしいとのことだったので、これを了承。
その後は家族でくら寿司に行って夕食を食べ、ブログ執筆した後は出演当日に備えて早めに就寝。
▶2023年7月18日(火) 13:00頃から TBS系「ひるおび」にスタジオ生放送で出演します
出演当日(2023年7月18日(火))生放送「ひるおび」出演
当日 AM 9時
電話取材で話した内容をもとに図解資料を作成頂いたので、修正箇所が無いかチェック。
細かい点を少し修正してもらいます。
当日 AM 10時30分
東京、赤坂に向かって出発。
渋滞が心配だったので電車で行くことにしたが、最寄り駅まで歩くだけで熱中症になりそうなくらいの暑さ・・・
当日 PM 12時
赤坂のTBSスタジオに到着。
「いよいよか・・・」
ちょっと緊張しつつも初めてテレビ局へ。
正面玄関で受付を済まし、担当スタッフの方に電話。
そこから2Fのリハーサル室(楽屋)へ通され、スタッフの方と資料を見ながら番組内の流れを確認、僕が担いできた登山道具を展示用に並べるため、別のスタッフがスタジオのほうへ持っていってくれました。
その後、少し時間があったのでお弁当をいただきました。
ちょうどお昼どきでしたが、緊張であまり食べられなくなるかと思い、収録が終わった後にランチしようと思っていたので助かりました。
※実際は余裕でお弁当を完食しました。生姜焼き弁当、美味しかったです!
当日 PM 12時30分
スタッフの方から、「メイクをされますか?」と言われたので「はいっ?」とキョドった返事をしつつメイクルームへ。
プロの方に顔のメイクや髪型を整えてもらったら
なんか顔が整ったような感じになり、さすがプロ!と心の中で叫んでいました。
その後、「スタジオをご覧になりますか?」と言われ、またしても「はいっ?」とキョドった返事をして生放送中の「ひるおび」のスタジオへ。
照明が明るい!ビデオカメラがロボットアームみたいなのに付いてる!
スタッフの方がいっぱい!観客もいる!
実際にスタジオを見て、「上田さんの立ち位置はあそこです」と説明されると、司会者の恵さんから画面を挟んで反対側に立つって中々目立つ場所!
少し緊張してきたので一旦楽屋へ引き返し、コーヒーを飲んで素数を数えながら落ち着く。
17くらいまで数えたところで(すぐやん!)、スタッフに「本番始まりますのでスタジオへお越しください」と呼ばれ、「はいっ!」とキョドりつつも覚悟を決めた返事をする。
あなた、覚悟してきてる人ですよね?
生放送に出演するってことは撮り直しができないってことを知っててこのスタジオに来た人ですよね?
とジョルノに言われているような気がしながらスタジオへ。
※何を言っているか分からないかたジョジョの奇妙な冒険第5部を読むべしぃィィ!
スタジオの脇でメイクさんに最終的なお直しをしてもらいつつ、スタッフの方にマイクを装着してもらい(これで僕の小さくて滑舌の悪い声もTV視聴者の方に聞こえるはず)、スタンバイ。
当日 PM 13時05分
前の特集コーナーが終わり、CMを挟んでいる時にスタッフの方が大勢で富士山の装備を並べた棚を移動させつつ、僕も立ち位置に移動。
いよいよ生放送出演スタート!
司会の恵さんや江藤アナに紹介され、挨拶です。
最初は4年ぶりのコロナ制限なしということで、富士山に登山客が殺到している様子を紹介。
その後は富士山の軽装登山、弾丸登山についての懸念点の紹介に移っていきます。
富士山の軽装登山について
軽装登山では、富士山山頂付近だと体感温度は真夏でも0℃くらいになることを説明させて頂きました。
富士山の気温変化について、もっと詳しく知りたい方は↓の記事で解説しています。
▶富士山五合目、山頂の気温は平地と違うの?登山ガイドが教えます
レインウェアや防寒着を持っていないと、低体温症になる危険があります。
そこで必要最低限の装備として、富士山にはどんな服装で行けばよいのか?
そしてどんな装備がいるのか?を説明させて頂きました。
最低限、このあたりは持っておきたいところです。
▶【初心者必見】富士山登山の持ち物と装備をチェックリスト付きで解説
富士山の装備として僕の私物を紹介。
手袋はテムレス(防水性に優れています)
レインウェア
防寒着は厚手のダウンジャケットがオススメ
その他、ヘッドライトや水分、行動食も
行動食(登山の休憩中にカロリーを補給するために食べる物)はナッツやようかんが食べやすくてオススメです。
富士山の弾丸登山について
弾丸登山の定義として、「富士山五合目を夜出発し、山小屋に泊まらず山頂を目指す 0泊2日の山登り」です。
なぜ弾丸登山は危ないのかというと、主に2つのリスクがあります。
1.体調の急変
・高山病(1日では高度順応できず。高山病は体力有る無しは関係無い)
・低体温症
・疲労
・脱水症状
2.登山道を外れてしまい、落石を起こしてしまうリスク
この強行軍なスケジュールを組むと上記に上げたようにリスクが高まりますので、やめて頂きたいです。
y-hey
そして御来光を山頂で見る場合の一般的なタイムスケジュールも紹介。
中にはホテルのスリッパで登る方もいたみたいで、驚きです。
富士山はいろんな登山客がいますからねぇ・・・
まとめ
本当は高山病とその対策について、もっとしっかり話したかったのですが、時間の都合上、次のコーナーへ移らねばならず、
説明できなかったのが心残りですが、概ね注意して頂きたい点は話せたかと思います。
高山病について知りたい方は↓の記事が参考になるかと思います。
もし登山の専門家としてお役に立てることがあれば、今後もぜひ出演させて頂きたいと思います。
最後までお読み頂き本当にありがとうございました。
エピローグ
TBSテレビ本社を出た後、またうだるような暑さの日差しが照りつけてきたので一杯飲んで帰りたかったですが、
荷物もあるし(東京の赤坂で富士登山装備を背負っている)汗だくになりながら、とっとと家に帰りました。
次は暑い時期は車で来よう・・・
現在募集中のツアーは↓です!
みなさんとお会いできるのを楽しみにしています(^o^)